國下市長は、平成23年第2回定例市議会の冒頭に、所信表明を述べました。

以下はその全文です。

 所信表明

 平成23年第2回定例市議会の開会に当たり、私の市政運営に関しましての所信の一端を申し述べたいと存じます。

 はじめに、このたびの東日本大震災で犠牲になられた方に対しまして深い哀悼の意を表すと共に、被害を受けられた皆様に、心からお見舞い申し上げます。一日も早く復興できますようお祈りいたします。市としましても、「藤井寺市東日本大震災支援対策本部」を設置し、様々な支援を行っておりますが、今後も最善を尽くしてまいりますのでよろしくお願いします。

 私は、先の市長選挙におきまして、市民の皆様の力強いご支持とご支援をいただき、引き続き、2期目の市政を担当させていただくこととなりました。今、改めてその責務の重大さに身の引き締まる思いでございます。

 これは、職員と一丸となって取り組んでまいりました市政4年間の実績と成果が、市民の皆様によって信任された結果であると受け止めております。「建て直しの4年」から「発展と飛躍の4年」へと、これまでの取り組みをさらに充実、発展させ、まちの魅力と活力を高め、安心して住み続けられるまちづくりを進め、藤井寺市を「小さくてもキラリと光るまち」、「元気で笑顔のあふれるまち」にすることが、私に課せられた使命であると考えております。

 私は、生まれ育った藤井寺市が大好きであり、歴史と文化にあふれたこの地を誇りに思っております。しかし、かつてのような活気とにぎわいがなくなってきているような気がしております。

 また、わが国は少子高齢化が進展し、人口減少時代に向かっていると言われており、本市においても既に生産年齢人口の減少が見られます。

 活気とにぎわいのあふれるまちを取り戻すためには、若い子育て世代の転入を促し、市民の定住化を図り、まちの魅力を高めていくことが必要であると考えております。

また、今後のまちづくりは「地域で考え地域で実施する」という観点から、市民と行政の協働や、開かれた市政の推進も必要であると考えております。

 以上のようなことから私は、本市の望ましい姿として「子育てを楽しめるまち」、「歴史文化が輝くまち」、「にぎわいと活気あふれるまち」というものを思い描いております。その思いを実現するためには、「未来を育む」、「歴史を残す」、「まちを創る」、「ひとが活きる」の4つがキーワードであると考えております。

 「未来を育む」とは、子育て世代に選ばれるまちを目指し、社会全体で子どもが健やかに育つような支援体制を構築し、子育て環境の整備を図ろうとするものです。

 「歴史を残す」とは、藤井寺市の豊かな歴史遺産を活用し、魅力を磨き上げることで、郷土愛や文化意識を育み、歴史文化が輝く個性あふれるまちをつくっていこうとするものです。

 「まちを創る」とは、駅周辺整備を進め、地元商業・産業の活性化をはかり、にぎわいと活気のあふれる魅力的なまちづくりを、市民の皆様との協働により推進していこうとするものです。

 「ひとが活きる」とは、誰もが年齢を重ねながら生活を楽しめるように、健康づくりや生きがいづくりを行い、中高年の皆さんの豊富な知識や人生経験を生かすことができる環境づくりを進め、市民の皆様の元気を引き出していこうとするものです。

 以上のような4つのキーワードを踏まえ、今後の4年間において、重点的に取り組む8つの政策についてご説明申し上げます。

 

  1点目は、「子ども達が健やかに育つまち」を作っていく取り組みでございます。

 にぎわいと活気のあふれるまちを持続していくためには、子育て世代や若い人たちを呼び込み、定住していただけるような、住みよいまちを目指すことが大切であると考えております。

 そのために、子育てしやすい環境づくりを進めてまいります。働く子育て世代の支援として、保育所の待機児童ゼロを目指した取り組みや、幼稚園との連携などに取り組んでまいります。

 また、学校給食は、食に関する正しい知識と、望ましい食習慣を身に付けるために重要な役割を果たしていることから、中学校においても早期に完全給食を実施してまいります。

 次に、学校施設は、児童生徒等が一日の大半を過ごす活動の場であり、非常災害時における地域住民の避難場所でもございます。東日本大震災においては、耐震化されていた学校施設が児童生徒等の命を守っただけではなく、地域住民の緊急避難場所として機能しており、その安全性を確保することが極めて重要であることが再認識されたところであります。このことから、平成22年9月に策定いたしました「学校施設改修10ヵ年計画」の施工年度を可能な限り前倒しすることで、校舎や屋内運動場の耐震化100%の早期達成を目指すと共に、老朽化した施設の改修を行い、安全で快適な学習環境の整備を進めてまいります。

 

 2点目は、地元商工業の活性化を応援しようとするものでございます。

 これからの高齢者の増加や、子育て世代に定住していただくためには、きめ細かな対応、継続的な対応ができる、地域に根ざした地元商店の果たす役割が重要になってくるのではないかと考えております。今後も商工会と連携を図りながら、商店街の活性化を進め、にぎわいの創出を図ってまいります。

 また、商店街を活性化させるのにふさわしいサービスや環境整備に対する支援の充実に加え、空き店舗情報の提供などを通じて商店街にふさわしい機能を誘致できるよう、新規開業者の出店を促す施策も進めます。

 また、市内事業者が持つ技術力の情報発信や、商工会などと連携した経営課題に対する相談機能の充実など、地元企業の支援を行いながら、産業の振興を図ってまいります。

 あわせて、藤井寺ならではの歴史文化を生かした新たな特産品開発や、既存の特産品を生かした商品開発などを行い、市のPRにもつなげてまいります。

 

 3点目は、藤井寺駅周辺がにぎわいと活気あふれるまちになるよう、藤井寺駅周辺の整備を進めてまいります。

 イオンモール藤井寺の建て替えとあわせて、市道藤井寺駅北線の無電柱化を進め、明るく、歩きやすい、ちょっとおしゃれな通りを目指してまいります。あわせて、バリアフリー化を進めることで、利用しやすく、にぎわいのある駅周辺整備を進めてまいります。

 

  4点目は、がんばる地域を応援していこうとするものでございます。

 市民の皆様が持っておられる「まちづくりアイデア」を生かし、市民と行政が一体となったまちづくりを目指します。

 つい先ごろ、地域住民、商店会や事業者を中心として、藤井寺駅周辺まちづくり協議会が設立されました。みんなで藤井寺駅周辺の将来像を考え、まちづくりに取り組んでいき、行政とも連携する活動は、住民協働のモデルケースであり積極的に応援してまいります。

 さらには、地域の実情に応じて、各地域で意見や知恵を出し合い、自主的・自立的にまちづくりを行い、市民と行政との協働を進めていくような仕組みを構築してまいります。

 

 5点目は、市民の皆様の健康で元気な生活を応援していこうとするものでございます。

 充実したセカンドライフを実現するために、様々なライフスタイルに応じた情報提供や生きがい講座の開催などを実施してまいります。

 また、体力維持・健康づくりのために、四季折々の景観を楽しみながらジョギングやウォーキングができる、ロードコースを設置してまいります。

 

 6点目は、歴史遺産の活用でございます。

 本市に数多く存在する貴重な歴史遺産を生かした、個性のあるまちづくりを進めようとするものでございます。

 世界文化遺産登録を目指しております「百舌鳥・古市古墳群」につきましては、大阪府、堺市、羽曳野市と共に、知事を会長とする推進本部会議を設置したところでございます。今後も、関係自治体との連携を密にしながら、登録に向けた取り組みを積極的に行ってまいります。

 登録にあたっては、行政のみならず、市民の皆様の機運が大きな要素となってまいります。今後、様々な市民参加型のイベントを開催し、機運の醸成に繋げてまいりたいと考えております。

 また、世界文化遺産都市にふさわしい景観の形成をめざし、景観計画を策定してまいります。

 

 7点目は、都市基盤の充実と安全なまちづくりでございます。

 このたびの大震災をはじめ、全国各地で大規模な地震や集中豪雨などの自然災害が起こっております。市民の皆様に安心して暮らしていただける、安全なまちづくりを進めてまいります。

 まず、大阪中部広域防災拠点である八尾空港のアクセス道路として計画されている、都市計画道路八尾富田林線の整備を促し、広域的な交通ルートの整備に努めます。

 また、公共下水道の整備促進、民間住宅の耐震改修補助制度など安心して暮らせるまちづくりを進めます。

 

 8点目は、スポーツ振興、青少年の健全育成を通じた元気なまちづくりでございます。

 学校、地域、家庭との連携を図りながら、青少年を健全に育成する活動を支援してまいります。

 また、生涯スポーツの振興として、スポーツ活動の普及推進を図り、スポーツ施設・設備の整備を進めてまいります。

 

 以上、8つの政策を重点的に進めてまいりますが、従来からの市民サービスも充実を図ってまいります。まず始めに、市民サービスの向上として、平成22年4月より試行実施している土曜日の窓口サービスを、利用実績を踏まえ、平成23年7月より正式に実施してまいります。

 そして、人材こそが財産であるという考え方に立ち、市民サービスを向上させるため、職員一人ひとりの資質の向上に努めてまいります。

 一方、平成19年の市長就任以来、財政健全化を最重点課題として取り組んでまいりました。その結果、平成21年度に引き続き、平成22年度も一般会計の実質収支で黒字になる見込みですが、現在もなお、財政状況は非常に厳しい状況にあります。今後の行政経営につきましては、徹底した行政内部経費の節減や事務事業の見直し、効果的な民間活力の活用などを進め、健全で安定した行財政運営に努めてまいります。

 

 以上、今後の市政運営にあたりまして、私の所信の一端を申し述べさせていただきました。

 今、時代は様々な面で変革が進んでおりますが、どのような時代にありましても、藤井寺市の歴史や伝統、地域に根ざしたコミュニティの存在と言った「藤井寺市の良さ」は、将来にもしっかりと継承していくことが大切であると考えております。

 今後とも、職員ともども一丸となって、時代環境の変化や多様化する行政課題の解決に、果敢に取り組んでまいる決意でございますので、市民の皆様並びに議員各位におかれましては、より一層の藤井寺市の発展のため、ご理解とご協力を賜りますよう心からお願いを申し上げまして、市政運営に関する所信とさせていただきます。