世界遺産暫定リストに登載(ふじいでら歴史紀行48)

更新日:2016年03月31日

「百舌鳥・古市古墳群」の世界遺産暫定リストへの登載の案件が平成22年6月13日に開催される文化審議会世界文化遺産特別委員会にはかられると文化庁より連絡がありました。

私たちは文化庁との協議の中から、平成22年度当初より、「暫定リスト入りは近いうちに決定するのでは・・・」と感じており、その連絡を受けた時は、「やっと来たか!」と皆で顔を見合わせました。

文化庁での会議の内容をいち早く確認するために大阪府教育委員会の担当者K氏は、大阪から東京までこの会議の傍聴のために出張していました。そのK氏より「百舌鳥・古市古墳群の暫定リスト入りが会議で了承されました。」との第一報がもたらされたのは、会議の終了した6時10分頃でした。

「暫定リスト登載決定」の報を受け、藤井寺市、堺市、羽曳野市の三人の市長による共同記者会見を行うため市長は記者会見場である堺市役所へ向かっていました。到着した國下市長は、堺の竹山市長と握手しながら「世界遺産への大きな一歩ですね。」と笑顔であいさつを交わし会見場へ向かいました。

記者会見は、7時から行われました。國下市長は、「小さくともキラリと光る藤井寺の最も特徴的な歴史遺産が世界遺産の暫定リストに記載が決定したことは、藤井寺市が有する豊かな歴史的資産の保全を図るとともに、それらの資産を活かし、まちづくりの活力、魅力を高めることに大きく寄与することと考えております。世界遺産登録までまだまだ課題は多く、高いハードルが待ち受けていますが、世界遺産登録に向けて前に前に進めていきたい。」と力強く会見されました。

平成19年9月に世界遺産登録への提案書を文化庁へ提出してから2年9か月が過ぎていました。翌日の朝刊には「百舌鳥・古市古墳群世界遺産暫定リスト入り」「ようやくスタートラインに」と新聞報道され、実感がやっと湧いてくるのを感じました。

平成22年11月22日に「百舌鳥・古市古墳群」は、正式に世界遺産暫定リストに登載されました。これで日本国内での暫定リスト登載資産は、14資産となりました。今後は、これらの資産の中から、条件が整ったものを、国が世界遺産委員会に推薦し、イコモスによる審査を経て登録の可否が決定されることとなります。

暫定リスト登載が決定したことによって、様々な方々から、いろいろ質問を受けました。「直ぐに世界遺産に登録されるの?」とか「本当に世界遺産になるの?」とか反応は様々です。私はいつも「世界遺産登録へはまだまだ時間がかかりますよ。」とお答えしています。ただ、資産としての評価は高く、暫定リストの14番目の資産ではなく、「富士山」と肩を並べるほどの資産であると感じています。「百舌鳥・古市古墳群」にはまだまだ多くの課題が残っています。それらの課題を一歩一歩解決していきながら、皆さんとともに世界遺産登録をめざしていきたいと思っています。

ユネスコの世界遺産センターのホームページに登載されていますので是非一度ご覧ください。

左から 國下市長・竹山市長・北川市長

(世界遺産登録推進室 山田)

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