藤井寺市立生涯学習センター(No.86)
更新日:2013年12月20日
今号から企画をあらためて、各地の博物館や資料館をめぐるレポートをお送りしたいと思います。題して「歴史探訪」。
最近、各地の博物館や資料館では、活発な博物館活動が展開されています。藤井寺市の出土品がこれらの特別展や企画展に出品依頼される件数も増えてきています。このような展示会を紹介し、歴史探訪の手掛かりにしていただきたいと考えました。
第1回は、すでにおなじみの藤井寺市立生涯学習センター内の展示施設を紹介したいと思います。このセンターは平成6年7月に開館した建物です。地上4階地下1階建てで、船形埴輪をモチーフにしたユニークな外観が目を引きます。
1階の正面玄関から入ると、エントランスホールのからくり時計に目がとまります。毎時0分になると、銅鏡をデザインした大きなとびらが開き、音楽に合わせて踊る巫女(みこ)と修羅曳きの模型が現れます。
からくり時計の奥の階段で2階に上ります。2階に着くと右手に歴史展示コーナーが見えます。このコーナーは、「ふじいでらの大昔をたずねて」と題して、旧石器時代から奈良時代へ移り変わっていく様子をイラストや復元資料をふんだんに使ってその時代の特徴を表現しようと努めました。たとえば、藤井寺市の市章のデザインにもなっている縄紋時代のけつ状耳飾りは、マネキンに装着して見せています。
歴史展示コーナーを進んで行くと、歴史展示室に到着します。ここは「倭の五王(讚・珍・斉・興・武)の時代」が展示テーマです。巨大古墳が造られた時代の特徴を出土遺物によって再構成しようとした企画です。
まず目を引くのは中央の西墓山古墳から出土した巨大な鉄器埋納施設の移築展示です。ほかにも津堂城山古墳から出土した水鳥形埴輪や岡古墳から出た船形埴輪など造形的にも優れた資料が展示されています。
この展示室では毎時30分になると、展示解説をかねた映画「倭の五王と巨大古墳」が上映される工夫がこらされています。
歴史展示室の解説本は、1階事務所にて1000円で販売しておりますのでご一読ください。
歴史展示コーナー・展示室ともにコンパクトですが、歴史のまち藤井寺ならではの、盛りだくさんの情報が発信されています。ご来場がまだのかたは、ぜひ一度ゆっくりとご観覧ください。入場は無料です。
写真:空から見た生涯学習センター
『広報ふじいでら』第336号 1997年5月号より
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