見浪教育長

更新日:2026年05月22日

教育長 見浪陽一

    教育長 

   見浪 陽一

 

 

 

 

 

 

 

 

藤井寺市の教育が目指すもの

安全・安心な教育環境づくり

 今日、いじめや不登校、貧困、虐待など、子どもを取り巻く課題は多様化・複雑化しています。文部科学省が昨年10月に公表した令和6年度の「問題行動・不登校調査」において、小中学校のいじめ認知件数は76万9022件、そのうち「重大事態」は1405件、また、不登校児童生徒数は、35万3970人でそれぞれ過去最多でした。

 本市教育委員会では、こうした状況の中、児童生徒が安全で安心して学校生活を送ることができる環境を整えることを最優先に取り組んでまいりたいと考えています。

 そのためには、学校で教職員が、子どもの日々の生活の中から些細な変化を見逃すことなく、早期に対応していくことが重要であり、課題解決の出発点となります。教職員の気付く力を育みサポートするための研修や定期的なアンケートによる状況把握に努めてまいります。

 一方で、その役割を担う教職員が、長時間労働等により、心身ともに疲れている状況にあります。教職員が、子どもたち一人ひとりと向き合う時間を確保し、質の高い授業を提供するためには、教職員自身が心身ともに健康で、活力をもって働くことができる環境の醸成が不可欠です。

 本年3月、そうした観点から、「藤井寺市立学校の教職員に対する業務量管理・健康確保措置実施計画」を策定しました。計画では、適正な勤務時間の確保や部活動指導の地域移行による負担の軽減、保護者・地域の皆様にご協力いただいて実施する見守り活動などを内容としています。教職員がゆとりをもって子どもたちと向き合うことで学校教育はより豊かなものとなります。どうか保護者の皆様、地域の皆様には、ご理解・ご協力いただきますようお願いします。

 

 また、昨年は、児童生徒間の暴力行為等の動画がSNS上に投稿・拡散されるという事案が複数発生するなど、SNSに関わる様々な問題が顕在化しました。警察庁のまとめによれば、昨年、SNSをきっかけに犯罪被害に巻き込まれた小学生は、全国で167人に上り過去最多となったとのことです。

 SNSなど、スマートフォンの利用に費やす時間の増加が、睡眠時間や家庭学習の減少、朝食の欠食率、さらには不読率やイライラなどの精神的不安定につながっているのではないかと懸念しています。全国学力・学習状況調査では、本市の児童生徒のスクリーンタイム(1日4時間以上テレビゲーム等をする割合)が、府や全国に比べて高いという結果がでています。

 こうしたスマートフォン等に対する依存について、現在、国において抑制策を検討しているところですが、まずは、児童生徒自身が自らの行動を振り返って、適正使用について気づきを得ることで行動変容につなげることが重要です。そうした観点からデジタル・シチズンシップ教育、情報モラル教育をすすめてまいりたいと考えています。その際には、是非とも、各家庭において、スマートフォン利用のルールを子どもとともに作るなどの協力をお願いできればと思います。

 

 今年度は、新たに市立小学校・中学校の適正配置の検討に着手したいと考えております。

 平成25年度に藤井寺市学校統合検討委員会を立ち上げ、平成26年に藤井寺市立小中学校統合方針を策定してから10年以上が経過しています。この間、校舎の老朽化が進行し、建築年数50年超の建物が半数を超える一方で、少子化の進行により、今後さらに学級数が減少する見込みです。

 このため、施設の老朽化に対する児童生徒の安全・安心の確保や今後の児童生徒数の減少が教育環境に与える影響、通学区域や通学距離の状況など、様々な内容を総合的に勘案して、学校施設の在り方について検討してまいります。

 

 最後に、引き続き、学力向上の取組を進めてまいります。昨年度の全国学力・学習状況調査において、残念ながら、目標とする府平均程度を達成できていないのが現状です。

 この間、学力向上推進事業として、外部の専門家の助言をいただきながら、授業改善に努めるとともに、小学校専科指導の実施や一人一台学習用端末を活用した個々の児童生徒の状況に応じた学びなどを進めてまいりました。また、各校において朝の読書タイムや計算タイムの実施、放課後の補充学習など、工夫を凝らした取組みを進めてきたところです。今後はこうした取組の効果を検証・分析し、次の取組みにつなげてまいりたいと考えています。

 また、こうした直接的な取組と合わせて、学習基盤の整備が重要です。上述したとおり、スマートフォンの適性利用を促すことで、睡眠時間や家庭学習時間の確保等につなげてまいりたいと考えています。また、最近の脳科学分野では、読書や運動が脳を活性化させ、認知能力の向上につながるとの研究があります。こうした観点も踏まえ、放課後校庭開放事業を新たに実施するとともに、放課後元気広場など、子どもが運動できる機会の増加に努めてまいります。加えて、今年度、非認知能力の重要性についての理解と協力を得るため、保護者の皆様を対象に教育フォーラムを開催いたします。

 学力の向上には、学校での授業とともに、家庭、地域と連携を図りながら、学習の基盤を醸成することが重要と考えておりますので、ご協力をお願いします。

 

 今後とも、令和6年3月策定の第2次藤井寺市教育振興基本計画の基本理念である「歴史や文化、違いを尊重し、生涯にわたって学び続け、活躍できる『人』の育成」に向けて取組を進めてまいりますので、ご理解・ご協力いただきますようお願いいたします。

 

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